不眠でお悩みの方必見。薬に頼らない不眠の治し方!
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皆さんこんにちは!

精神科医 兼 猟師 のハンドクです!

 

さて、今日は少し医学的な話をしようと思います。

といっても、かなり簡単にまとめてあるので、小難しい話ではありません。

 

ズバリ、「不眠」についてです。

 

 

不眠で悩んでいる方は結構多いのですが、「睡眠薬を飲んで無理やり寝てます…」という人も結構多い。

確かに薬の力を借りるのも間違ってはいませんが、薬には多かれ少なかれ副作用があります。それに、ずっと睡眠薬を使い続けると、いざ睡眠薬を切ったときに眠れないどころか、身体に悪影響が出ることも…

 

そこで今日は、「薬に頼らず、まずは自分で出来ることから試してみよう」というスタンスで、不眠の治し方について書いていこうと思います。

 

もちろん、特別な道具も何も必要ありません!

その身一つで、今日から始められます!

そもそも、なんで睡眠が必要なの?

 

人間が生活していれば、たった1日でもめまぐるしい量の情報が目や耳から入ってきます。

そして、それら全てを脳が処理しています。もし脳を社員と考えると、人間の身体はとんでもないブラック企業と言えます。

無数の会社から届くメール、突然の来客などを、たった一人でさばかされているようなもの。

 

それだけ働かされれば、当然疲れてしまいます。

誰から届いたメールなのか分からなくなったり、来客の対応にブチギレたりしても至極当然。

 

そんな働きづめの脳を休める時間こそ、睡眠です。

睡眠は、身体よりも主に脳(もっと言うと大脳皮質)を休めるためのものです。

 

ワンポイント

睡眠は、脳の、脳による、脳のための休息時間(と言っても働いてるケド)

不眠に陥るとどうなるか?

 

では、もし不眠に陥ってしまうと、「眠くなる」以外にどんな症状が出るのでしょうか?

キレやすくなる

 

脳には扁桃体という部位があり、この扁桃体は視覚・聴覚などから得た情報が「有益か有害か」「快か不快か」を判断しています。その判断に基づき、自律神経やホルモンを調節したり、体を動かしたり、喜怒哀楽といった感情を引き起こします。これを情動といいます。例を挙げると、

ピクニックをしていたら突然視界に蛇が飛び込んできた!
「こいつはヤバイ!有害!危険!」と扁桃体が判断
恐怖を感じ、叫ぶ、逃げるなどの逃避行動(情動)

つまり、扁桃体は感情に密接に関わる部位といえます。

 

さて、普段であれば、扁桃体が暴走しないように、前頭前野という部分が扁桃体の活性を抑えています。しかし睡眠不足に陥ると、扁桃体の活性が強まると同時に、制御役である前頭前野の機能も低下します。

これにより、感情を生み出す扁桃体の暴走が止まらなくなり、結果「ブチギレる」という情動に繋がるのです。

 

ちなみに、扁桃体は視床下部と協力して、摂食・飲水・性行動などの本能による行動を制御もしています。

この扁桃体を破壊するとどうなるか、猿で実験したところ…

恐怖の感情を無くしてヘビや火を食べようとしたり、同性や異種の動物と交尾しようとしたそうです。

 

こんなにヤバい扁桃体が、不眠によって暴走しやすくなるのです。なんだかマズイ気がしませんか?

 

記憶が定着しにくくなる

 

「テスト直前ほど夜はちゃんと寝たほうが良い」というのを言われたことがあるかもしれませんが、それは医学的に正しいと考えられています。

 

日中普通に生活しているだけでも、ものすごい量の情報が脳に入ってきます。そして、全ての記憶は一旦「海馬」という部分に保存されます。

しかし、その全てを保存しておくわけにもいきません。物と一緒で、何でもかんでも保存しておくと、そのうちどこに置いたか分からなくなったり、そもそもスペースが無くなってきたりしますよね。

なので、記憶の選別をし、必要な記憶だけを長期記憶として保管します。この作業により記憶が定着するのですが、この作業が効率的に行われる時間こそ睡眠中なのです。

 

ということは不眠に陥ってしまうと…?

説明する必要もないですね。

 

太りやすくなる

 

これは意外かもしれませんが、不眠によってホルモンバランスが崩れることにより、筋肉が減りやすくなり、逆に脂肪が蓄積しやすくなります。

不眠でげっそり…というイメージがあるかもしれませんが、身体の中ではデブ化の方向にホルモンがシフトしてしまうのです。

 

将来的に病気になるリスクが上がる

 

まだあるの!?といった感じですね。不眠のデメリットがとどまることを知りません。

 

不眠の悪影響は、現在だけでなく未来の自分にも降りかかります。

なんと、長期的な不眠は、将来うつ病・アルコール乱用・不安症・精神病を発症させるリスクである、と医学論文で報告されているのです。

 


 

このように、不眠のデメリットは言い出せばキリがないほどに出てきます。僕も書いていて疲れてきました。

ワンポイント

不眠は百害あって一利なし!

あなたの不眠、本当に「不眠症」ですか?

 

そんなデメリット満載の不眠。

 

早く私の不眠を治してください!

 

そう思うのも無理はありません。

 

でも、その前に。

 

そもそもまず、いったいどんな人達を不眠症と診断するのでしょうか。

 

実は、「ベッドに入ってから◯時間眠れなかったら不眠症!」などというはっきりした診断基準はありません

簡単に言ってしまうと、不眠で困っているなら、それはもう不眠症です。

猫が好きなら猫好き」と同じレベルですね。

 

夜寝られないせいで、次の日の仕事中に眠くなってしまう…

ベッドには入るけど、今日もどうせ眠れないんだろうな…
いつになったらぐっすり眠れるんだろう…
はい、不眠症です。そして、何らかの対策や治療が必要なのです。
ただし、ここで大切なことをお伝えしておきます。

ずっと胸が締め付けられるように痛くて眠れない…
俺は不眠症なんだ…
違います。今すぐ病院に行ってください。

これは医療者側も注意しなければいけないことなのですが、「不眠の背景に何かしらの身体的・精神的疾患が隠れていないか?」という考えは非常に重要です。

たとえば心臓が悪い人がそのせいで眠れないとしたら、一番治さなければいけないのは不眠ではなく心臓病ですね。心臓病を治療すれば、二次的に生じていた不眠も解消されるでしょう。

 

その他、熱が出ていたり、頻尿のせいで何度も起きていたり、夜だけ咳がひどくなったり、1万ピースのパズルにハマっていたり、束縛気質な恋人からの鬼LINEが鳴り止まなかったり…

不眠に陥る原因はいっぱいあります。

 

 

不眠を治したい人は、まず「自分がどうして不眠に陥っているのか?」、まず思い当たる原因を探してみてください。

そうすれば、もし医療機関を受診した際でも、治療がスムーズに進みます。

ワンポイント

まず「何故眠れないのか」、原因を探す努力をすること!
原因が身体疾患の可能性があるなら病院受診を!

眠れるようになるためにはどうすればいい?

 

一般に不眠は、急性不眠と慢性不眠に分けられます。

 

急性不眠は一過性のもので、少しの間睡眠薬を飲んだり、日常生活にほんの少し気をつけてもらうだけで治ってしまいます。何故不眠になっているのか、原因がはっきりしていることが多いです。

 

しかし慢性不眠は、その人の気持ち・日常生活の過ごし方に大きな問題があり、それが原因で眠れない日々が長いこと続いています。この状態から脱するには、何よりも本人の努力が大切なのです!

寝れないんで、いっつもスマホやってます。
さて、寝れるように睡眠薬ください。
無駄無駄無駄無駄ァ!です根本から治す努力をしましょう。
ではどんな生活習慣を心がけて、どんな努力をすればいいのでしょうか?
ここからは具体的に、解決策を書いていこうと思います。

夜、眠くないなら寝なければいい

 

「不眠症?なにそれ?辛いの?美味しいの?」といったくらいに暴力的な匂いがするこの理論。

かの名言「パンがないならケーキを食べればいいじゃない」にも似ていますね。

 

しかしこれ、実は不眠症と向き合う上で非常に重要な考え方なのです。

 

突然ですが、男性のED(勃起不全)ってありますよね。

男性にとって、他のどの行為よりも男性らしさを発揮するのが「セックス」という行為ですから、そこで息子が元気を出してくれないと、「俺にはもう、男としての価値は無いのだろうか…」と非常に深く悩みます。

 

さて、若い男性のEDの原因について見てみると、実は「心因性」である割合が非常に高いんですね。

 

何らかのストレスだったり、不安だったり、彼女に対する思いだったり…

 

人によって内容は異なると思いますが、ほとんどの人に共通することがあります。

それは、「EDであること自体がストレスで、余計EDになる」ということ。

EDの負の無限ループ

「最近全然勃たなくて、妻に求められても応えられない…」

「今日は勃つかな…勃ってくれないと困る……勃て勃て勃て…!」

結果、悩みすぎて勃たない

「最近全然勃たなくて、妻に求められても応えられない…」
以降無限ループ

 

簡単に想像がつきませんか?

そして、これと同じことが不眠でも言える、ってことです。

 

不眠症の負の無限ループ

「最近全然寝れなくて、全然昼間仕事に集中できない…」

「今日は寝れるかな…寝れないと困る……寝なきゃ寝なきゃ寝なきゃ…!」

結果、悩みすぎて寝れない

「最近全然寝れなくて、全然昼間仕事に集中できない…」

以降無限ループ

 

お分かりいただけますね。

では、この無限ループにおいて、断ち切ることが出来る部分は何処でしょう?

 

「最近全然寝れなくて、全然昼間仕事に集中できない…」の部分は、そもそも眠れていないのでどうしようもありません。

そうなると答えは一つ。

 

「今日は寝れるかな…寝れないと困る……寝なきゃ寝なきゃ寝なきゃ…!」の部分を直しちゃいましょう。

 

寝れないから悩んでるのに、そんな釈迦みたいなこと言うなよ。

 

確かに難しいことを言っていますが、結局これが不眠を治す近道なのです。

 

じゃあ具体的にどうすればいいのかというと、

ワンポイント

眠くなるまでベッドに入らない

まずこれから試してください。

ひとまず、「◯◯時に寝なきゃ!」といったこだわりは全て捨てましょう。

眠くなったら寝る。そういうことです。

そして、自分の中で「ベッドは眠る場所」という条件付けをするのです。

 

では次に、夜ちゃんと眠くなるために出来ることを考えてみましょう。

 

朝起きる時刻を固定する

 

ここまで書いたように、夜眠れないなら、無理に寝ようとしなくて構いません。

 

しかし、意地でも毎朝同じ時間に起きること!休みの日でも!

ここには最大限の努力をしてください

誰かに起こしてもらうなり、確実に起きれそうな目覚まし時計を買ったり。

 

昨夜も4時まで眠れなかったから…
今日は休みの日だし、昼過ぎまで寝てもいいよね
パトラッシュ…

 

パトラッシュ、許しません。

起床時間を固定しないと、自分の体の体内時計が整いません。

 

8時間睡眠が良いって聞いたぞ!

 

そもそもそれについても諸説ありますが、まずはそのこだわりを無くしてください。

睡眠時間に関しては、「日中眠くなければそれでいいじゃん」くらいのスタンスで。

 

ちなみに、もし貴方がまだ人間をやめていないのならば、朝起きたら陽の光を浴びましょう

これで、夜・就寝中にずれた体内時計をリセットすることができます。

ワンポイント

睡眠時間、平日・休日に関係なく、毎日決まった時間に起きる
そしてしっかり陽の光を浴びて、体内時計をリセット!

 

昼寝するなら午後3時までに、30分以内だけ

 

短い睡眠時間で日中活動していると、当然眠くなってくるもの。

しかし、ここで安易に睡魔に負けて2時間ほど眠ってしまうとゲームオーバーです。

日中に寝すぎて、夜寝れない…あらゆる人が経験してきたはず。

 

眠いのに全く寝ないなんて不可能だぞ!

 

昼寝が絶対に悪いわけではありません。ただ、タイミング時間に注意してください。

 

一般に、昼寝をするなら「昼寝するなら午後3時までに、30分以内だけ」が良いとされています。

夕方以降で眠ってしまったり、昼寝の時間が1時間以上と長くなってしまうと、夜の睡眠に悪影響が出ると言われています。

逆に、この条件を守って昼寝をとれば、日中の仕事の生産性も上がるという報告があります。

ワンポイント

昼寝するなら午後3時までに、30分以内だけ

 

就寝前のNG行動に注意する

 

  • 寝る前4時間のカフェイン摂取
  • 寝る前1時間の喫煙
  • テレビ、スマホ、パソコン
  • 熱い風呂への入浴
  • アルコール

 

有名なものばかりですが、これらは全て睡眠に関して悪影響を及ぼします。

カフェインと言えばコーヒーが有名ですが、紅茶・緑茶・チョコレート・コーラなどにも含まれていますので注意。

テレビ、スマホなどは言うまでもないですね。

 

その時間に仕事の取引連絡をしなきゃならんのだ!

という人もいるかもしれません。

しかし、今の生活を変えずに不眠症を治すなんて不可能です。だって、今の生活が原因で不眠症になっているんだから

変革に犠牲はつきもの、ですよね。

 

アルコールに関しては、深い睡眠に入る妨げになるのと、眠っている途中に目が覚めることが増えます(アルコールの血中半減期が短いため)。それに、アルコールが無いと寝れない体になってしまうと、不眠だけではなく次は「アルコール依存」「肝硬変」などの病気になってしまう恐れがあります。

ワンポイント

現在の生活を大きく変えることになっても、就寝前に睡眠の邪魔になることはしない!

 

睡眠中は外部からの刺激をシャットアウトすべし

 

仕事中に話しかけられると気が散りますよね。それと同じ。

 

体が眠っている間も、脳はなんらかの作業を行っています。

むしろ脳にとっては、視覚や聴覚から無駄な情報が入ってこない睡眠中こそ、仕事をするゴールデンタイムと言えるでしょう。

 

そんなに重要な睡眠時間なのに、眩しい光が差し込んだり、大音量の音楽が聞こえてくれば、当然脳の処理速度は落ちます。その結果、記憶の定着がうまくいかなかったり、次の日頭が働かなくなったり…悲しいですね。

 

それを避けるべく、睡眠環境はしっかり整えておきしょう。

 

ワンポイント

寝室は暗く・静かに!余分な情報を脳に入れないように!

なんといっても、食事と運動

 

そして最後は、規則正しい食事と運動です。

雑誌、テレビ、あらゆるところで言われていますが、それぐらい重要ってことです。

 

しっかり1日3食食べて体内時計を整えます。そして適度な運動で適度な疲れが体に蓄積すれば、自然に眠くなりますし、それどころか生活習慣病の予防にもなります。デメリットが一つもない!

 

そもそも、脳が疲れる行動をしないと、脳も「休みたい」とは思えません。

とはいえ、「脳を疲れさせるために、日中は難しい本を読め!哲学しろ!」と言いたいわけではありません。

単純な運動であっても、それを制御しているのは脳です。

不眠を治したいのであれば、昼間までグダグダ寝ていたり1日中テレビを見て過ごしたりするのではなく、「日中は一般の人間らしく活動しよう」ということですね。

ワンポイント

1日3食しっかり食べて、適度な運動を。言うまでもない常識です。

 

リラクゼーション法を試す

 

どうしても眠れない人のために、リラクゼーション法を2つ紹介します。

 


1つ目は、ベッドに入ってからでも出来るリラクゼーション法。筋力漸増弛緩法と呼ばれています。

ベッドに寝転がった状態で、体のある部分に5秒ほど思いっきり力を入れます(力こぶを作るように力んだり、手を思いっきり握ったり、太ももに力を入れたり)。

そしてその後、ふっと力を抜きましょう5〜15秒かけてゆっくりと。

それが終わったら他の部位で同じことを繰り返します。そうすることで、無意識に凝り固まった体をほぐし、自然な入眠へと導いてくれます。

この時、全身をしっかりと脱力させることが重要になります。これがなかなか難しいのですが、一応コツがあります。

 

まずは目を閉じて、頭に意識を集中させます。そして、頭を暖かく柔らかいオーラが包み込むようなイメージを。頭全体に気を巡らせるような感じですね。

そして、そのオーラ・気を徐々に足先に向けてゆっくりと下げていく。首、両肩、両腕、胸、腹、腰、お尻、太もも、両足、足先…

そしてその順で、「力を入れる→脱力」を繰り返していくのです。そうすれば、理論上は頭から足先までしっかり脱力できることになります。

更に、「体がベッドに触れている部分はどこか?」を感じながらやってみると、力を抜ききれていない部分に気づきやすいかと思います。参考までに。


 

2つ目の方法は、呼吸コントロール法です。

寝る前、または1日に数回行うことで体をリラックスさせます。

座った状態 or 寝ている状態で、「3〜4秒息を吸い、6〜10秒かけて息を吐く」。これを1回3分以上、1日3〜4回行います。

 

こちらに関しては座った状態でも出来るので、仕事の合間などに行うことで、不眠治療にも役立ちますし、ちょっとしたリフレッシュにもなります。

座って行う際は、なるべく背筋を伸ばして姿勢良く。丸まった猫背では息を十分に吸うことができず、リラックス効果が半減してしまいます。

まずは自分だけで出来ることから試すこと

 

不眠に悩んでいる人。

そして今現在、不眠に対して何かしらの努力をしている人。

 

まず、ここに挙げたこと全部をしっかり実践出来ているか、振り返ってみてください。間違った努力をしていても治りませんし、努力が足りなくても治りません。

 

何度でも言いますが、

 

「自分の努力が必要不可欠」

 

結局の所、本人のやる気次第です。本気で治したいと思わないと治せません。

 

不眠の対策について書きましたが、改めて見てみるとどうでしょう?

  • 決まった時間に起きる
  • 昼寝の時間を取りすぎない
  • ちゃんとご飯を食べて、運動をする

こういったことが全部できたら、不眠が治るどころか、毎日の生活の質がかなり上がると思いませんか?将来的にも病気になるリスクを減らせるし、自分にとってプラスしかないですよね?

 

まずはとにかく、実践すること。

 

これらを試しても全然治る気配がない、という人は、医療機関を受診してみましょう。

薬は決して絶対悪ではなく、必要な時に必要な分だけ使えば、大きな手助けになりますからね。

 

この記事が、少しでも不眠に悩める人の助けとなることを祈っております。

ご質問等あればお気軽にドウゾ!

 

では、おやすみなさい。

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